このページのコメントは私の勝手なひとりごとです。従って、私が関係
するどの組織、団体、またはグループの正式コメントでもありませんのでご了承ください。







 2010年3月の東西奔放へ



4月30日(金)東京は晴れ
「黄金の鯖缶」
3月17日の当コラムで「ツナ缶」を紹介してから妙に魚の缶詰に興味が湧いてきた。そこでいろいろと探してみると、清水市の「伊藤食品株式会社」という会社が作っている「美味しい 鯖味噌煮」を発見! そこで早速注文してみた。商品の紹介には「三陸沖で漁獲された旬の時期のさばを、辛口の津軽味噌と北海道産の甜菜糖(ビートグラニュー糖)で煮込みました。塩は沖縄産の塩シママースを使用しています。材料にこだわり丁寧に造られたサバ缶は、パッと簡単に用意できますので、急な来客や晩御飯のお供に最適です」と書いてあり、缶には「美味しい缶詰を子ども達に食べさせたい。こんな思いからこの商品が生まれました」とある。いいじゃない! 缶は黄金に輝いており、原材料は「さば、砂糖、味噌、食塩」のみ、MSGなし。ますますいいじゃない!! 

うっ、旨い! 旨いぞ、鯖!!! 万歳、伊藤食品株式会社!



当コラムにコメントがある場合はこちらまで

4月29日(木)東京は晴れ
「写真コンテスト」
昨日東京に到着し、今朝は案の定時差ぼけで5時に起床。やることがないので、しかたがなくいつも購読している雑誌のページをペラペラとめくっていたら、いきなり自分が撮った写真が目に飛び込んできた! そうだ、写真コンテストに投稿したんだった! で、なんと、一位を取っていて更にびっくり! しかも、審査員の方に絶賛されていてますますびっくり!

「”写真は光と影が織り成す芸術”とは、古くからこの世界を言い表す言葉として知られるところ。ガラス乾板から始まり銀塩モノクロ、銀塩カラーと進み、写真の最新テクノロジーはカラーデジタル撮影となった。だが印象的な写真作品を生み出す鍵の一つとして、光と影が生み出す造形や情景への視点、光と影を写真表現に生かすためのセンスと技術は、機材の進歩に関わらず撮影者の個性に対し、変わらず問われ続けているものだと思う。照井さんの本作からはこうした写真芸術と本質との面白さを、飛行機写真の世界において表現しようとする意欲と自在な視点を感じた。本作のような場面に遭遇した場合、飛行機だけをみていると”逆光日陰で撮影条件が悪い”と感じたり、望遠ズームで機体中心に切り取って露出はデジタル補正、等といった定型的思考に流れがちだ。そのような状況にあっても照井さんには、この光景全体を見渡す事ができる柔軟な視点があった。そしてその目線に従い超広角レンズを選択し場面のドラマティックさを捉え、影を影として描写する露出によるシルエット表現で、機体とハンガーの造形の妙を表す事に成功している。照井さんはJALからの招待を受け、閉鎖直前のモーゼスレイク運航乗員訓練所を訪れた際にこの好機を得たとの事だが、日常とは異なる撮影環境においても独自の視点、あるいは場を生かした着眼点を見出せるかは、撮影者が日頃より多様な物の見方を心がけているかが肝心だと思う。従って本作は条件に恵まれたが故のものでは無く、照井さんが培ったセンスにより見出された、写真芸術的光景が映し出された一枚と言える。」

と、お褒めの言葉を頂いた。でもちょっと褒められ過ぎて恥ずかしい・・・



 

当コラムにコメントがある場合はこちらまで

4月28日(水)SFO→NRT・雲上青空
「JAL001 SFO→NRT」
ゴールデンウィーク前ということもあり、JAL001便の機内は比較的静かだ。本日のファーストクラスは8席中3名。だからいつものように「2K」の席に座って静かな時間が過ぎていく。これだけ空いているとクルーにも余裕があるので上質のサービスが提供されていく。機内食には洋食を選び、前菜は「キャビア」と「サーモンステーキのタルタルソース添え」だ。

機内で、iTunes Storeで購入した「Hurt Locker」を観た。ご存じの通り、「Avatar」をおさえて今年のアカデミー賞を勝ち取った作品である。この映画に関しては賛否両論で、退役軍人の中にはこの映画を激しく非難してボイコットしているグループがいるかと思えば、「戦争」というテーマにスポットライトを当てたということで高い評価をしているグループもいる。感じ方は人それぞれだと思うのだが、筆者が一番強く感じたことは、やはり「経験は強い」ということである。どういう意味かというと、アメリカは、今この瞬間、とんでもない国費を使い、何十万人という兵士を世界中に送り、結果的にはその中から戦死する兵士たちがいるというリスクを抱え、そしてその戦死した兵士たちの遺体を毎日のように静かに迎えることが出来る国だということである。もしも日本がこの「Hurt Locker」に出てくるような戦争を今現在しているとすれば、それはそれは大騒ぎになっているだろう。しかしアメリカでは、これほど大きな戦争を抱えているにもかかわらずそれが全くニュースにもならないほど戦争が「日常」なのである。アメリカ人はあまりにも戦争慣れしている。逆の言い方をすると、日本は、中国軍のヘリコプターが日本の巡視船に少し近づいただけでそれが夜のトップニュースになってしまうほど平和ボケしているという意味でもある。

そしてこの二国が普天間問題を抱えてテーブルにつこうとしているのである。これのどこが平等な交渉だというのだ。これじゃまるで大人と赤子だ。テーブルにつく前のメンタリティーがもうすでに全然違うのである。相手は、毎日のように自分の部下が死んでいる軍隊のトップなのである。日本政府や防衛省が勝てるような相手ではなかろう。肝の据わり方が全く違う。やはり日本の戦後65年間は平和過ぎたのか? 「Hurt Locker」を観ながらそんなことを想った。



当コラムにコメントがある場合はこちらまで

4月27日(火)サンノゼは曇り
「管制官の声を聞きとる」
飛行機を操縦するという行為の中で、まず慣れなければいけないことは「管制官の声を聞きとる」ということだ。「これ、日本人には難しいですよねー」と良く言われるのだが、実はこれはアメリカ人にとってもすごく難しいことなのである。その証拠に、筆者のパイロットクラブではアメリカ人を対象にした「Talking to ATC(管制官と話す)」というクラスがあるほどだ。必死になって飛行機を飛ばそうとしている中、エンジンの音、そして周りで同時に起きていることに気を取られて、英語を母国語とするアメリカ人にとっても管制官と話すという行為には慣れが必要なのである。特にこれは計器飛行になると絶対条件と言える。

その管制官の声を録音しようと思ってビデオカメラを持って空港へ! まずは計器飛行のクリアランスから。(YouTubeへ)これは、まだ地上にいるときに管制官が筆者に対して計器飛行の許可を与えているものである。

「Cirrus 26 Romeo, Cleared to the Half Moon Bay Airport. Climb departure turn left heading 290, radar vector to the Woodside VOR, Direct, Tails intersection, Direct. Maintain 3000, expect 5000 5 minutes after departure. Departure frequency 121.3, squawk 4245.」 ・・・ さて、どのくらい聞きとれただろうか?

ホーム空港を離陸後、3人の管制官を経由してHalf Moon Bay空港上空に進入。この空港は無人空港なので、最後の管制官から「無人だからこれ以降は自分で飛んでね! また上空に戻ってきたら呼んで下さい」と言われて自分で空港に向かうことになる。そこで、各パイロットがお互いに声をかけあって注意を促す。「シィラス・5226・ロミオ〜」(.wmvフォーマット、30MB ← 大きい)と言っているのが筆者の声である。JALの機内で流れているテーマソングに乗ってHalf Moon Bay空港を目指す!(
窓を拭いておけばよかったなー。画像に映っているガラスが汚い!)

無事に計器進入を終えて再び上昇し、最後はまたホーム空港へ。しかし、このあたりで空が非常に混み始めて、他の飛行機との距離を取るために右へ左へと誘導され始めたので、それが面倒臭くなって計器飛行をキャンセルして有視界飛行に変更。そこへ管制官が「もう有視界(VFR)だよね?」と筆者に話しかけてきたところ。(YouTubeへ)(映像に雑音が入っていることをお許しください)

これから飛行機の操縦に挑戦しようと思っている方々、もしもこの管制官との会話が聞きとれなくてもご心配なく。筆者も最初はチンプンカンプンだったのだから・・・


当コラムにコメントがある場合はこちらまで


4月26日(月)サンノゼは晴れ
「2010年第4ラウンド」
最高気温27度、湿度35%、快晴、微風。先週に続いてまたしても完璧なゴルフ日和だ。筆者は過去何年間もドライバーではスライスに悩まされてきたのだが、スイングをする際に今までよりもほんの10センチほど腰を大きく回すようにしてみたら、まるで今までのスライスが嘘のように消えてしまった。これに気がついたのが先週。そこで今週は腰の回し方をさらに極めるつもりでホームコースであるCoyote Creek Golf Course(CCGC)に乗り込んだ。ところが、最初の2ホールはダブルボギースタート。無理もない、その時点では起きてからまた1時間しか経っていなかったのである。自宅からゴルフ場までは車で20分、だからベッドから這い出て1時間後にはもうティーグランドに立っているというのがサンノゼのゴルフだ。でも、それだと素振りもしないでいきなりドライバーを持つというメチャクチャなことをする羽目になる。これではうまくいくわけがない。

3番ホール、腰の回転を意識してスイングしたらボールは綺麗なドロー回転でフェアウェイど真ん中へ! その後はパーとボギーが交互にくるようなゴルフになり、結局前半は45。「確か先週も前半は45」というのがチラッと頭をよぎった。後半に入り、先週大やけどをした11番でまたしてもダブルを叩いた以外はパーかボギーでなんとか踏ん張り、そして最後の18番ホールのティーグランドに立った。その一打目、人生最高のドライバーショットで、ボールはフェアウェイど真ん中の305ヤード先へ! あまりにボールを強く叩いたのでドライバーのヘッドの内部が壊れてしまった・・・ 二打目、残り107ヤード、ピッチングで軽く打ったボールはグリーン左のバンカーへ。下手だなー。しかしバンカーからナイスアウトでピン横2メートルへ。しかし最後のパーパットをあと2センチというところで外してこのホールはボギー、これで後半も45!  

というわけ で、今回のスコアは「45 + 45 = 90」、2010年、4ラウンドを終わった時点での平均スコアは「94.50」・・・ 最後のパットが入っていれば「89」だったのに、惜しい! この「89」と「90」の一打の差、精神的に大きいんだよねー。  



当コラムにコメントがある場合はこちらまで

4月25日(日)
4月24日(土)
週末は休欄。

4月23日(金)サンノゼは快晴
「優秀なビジネスマンの条件」
金曜日は朝8時半から経営会議だ。弊社の経営会議とは、各部門のトップが電話会議で集まる方式で行われており、以前は参加者が8名だったのだが今年に入って10名に増えた。その10名が世界中のいろいろな場所から電話をかけてくることを考慮して、比較的無難な「米国西海岸時間(PST)金曜日午前8時半」に毎週開催されている。経営会議がこの時間に設定されているもう一つの理由は、弊社のCEOが西海岸時間よりも2時間早いシカゴにいるために、その彼が(西海岸時間の)早い時間に会議を容赦なく入れてくるということもある。弊社のCEO、とにかく早起きだ。毎日たぶん朝の5時には起きて仕事をしている。そんな弊社、最近はみんなの努力が株価にも反映されてきているので感謝感謝である。

さて、早起きのCEOのことを書いたが、考えてみたら、優秀なビジネスマンで「朝が苦手」という人にはあまり会ったことがない・・・ 弊社のCFOも、COOも、そして弊社の創業者も、みんな朝の6時くらいから平気で電話をかけてくる。筆者が時差ぼけで寝ていたとしても、「Oh, sorry!」とか一応は言うくせに、その後は平気で話し始める。みんな本当に朝が早い。別な言い方をすると、みんな早起きが出来るほど健康であるということだ。その証拠に、彼らは運動も良くしている。やっぱり、健康は成功への絶対条件であり一番大切なものなのである。

さて、今日の経営会議も無事に終わり、その後はまた空港へ。サンノゼは今日も快晴、午前10時の気温は19度、ちょっと暑いくらいだ。昨日は「TOP GUN」を聞きながら離陸、今日は「♪♪でいごの花が咲き〜♪♪」と「島唄」を聞きながらカリフォルニアの青い空へ!





当コラムにコメントがある場合はこちらまで

4月22日(木)サンノゼは快晴
「愛機、やっと退院!!」
思ったよりもはるかに長期入院となってしまった筆者の愛機、シーラス君。本日やっと退院! ふぅ、本当に長い入院だった。原因はこの二枚目の写真にある二本のマフラー。整備中にこのマフラーの内側にサビが見つかり、そこで新品のマフラーに交換するために部品を工場に発注したのだが、それがなかなか届かなかったらしい。本日のサンノゼ、快晴、最高気温22度、絶好のフライト日和だ。どこに行こうかと迷っていたのだが、あまりにも天気が良かったので有視界飛行で自由に飛ぶことにして離陸してみると、実は北東にはかなり厚い雲があったので長い間雲の上すれすれを飛んで遊んだ。雲の上すれすれを飛ぶとスピードを感じることが出来るので楽しい。本日の最高速度時速304キロ。

ところで、一つショッキングな発見あり! 4月13日の当コラムに書いた通り、機内で自分の好きな音楽を聴くために「iPod shuffle」を買った。ところが! この「iPod shuffle」、「Play」、「Stop」、「Repeat」などのコントローラーすべてがイヤホン側についているので、イヤホンジャックを飛行機につなぐために使ってしまうと「iPod shuffle」をコントロール出来ないのである!(意味が通じるかなー?) 音楽を再生するのにイヤホンが必要って逆に不便だ。これじゃ買った意味がない! というわけで、しかたがないので4枚目の写真のように自分の「iPhone」をつなげてみた。でもそれで「TOP GUN」を聴きながら気分はすっかりトム・クルーズ!





当コラムにコメントがある場合はこちらまで


4月21日(水)サンノゼは雨
「アメリカ家電のモノ作り」
1月1日の当コラムで紹介した航空機用ポータブルGPS「Garmin aera 500」、これを使っていて、「アメリカの家電って作りが悪いなー」とつくづく思う。アップルのような超天才的なデザインをする会社もある反面、大抵のアメリカの家電の作りは本当に悪い。

<やりたいこと>
このGPSで使う航空図を最新の地図にアップデートしたい。そのためには、GPSとパソコンをUSBケーブルでつなぐ必要がある。

<写真1>
GPSの表。


<写真2>
GPS側のUSB接続ポートは電池ケースの中に入っている。だから、まずは電池のフタを開ける必要がある。白い電池の右上に見えているのがUSBの接続ポート。


<写真3>
普通の日本人の感覚だと、電池ケースのフタを開けたらまずは電池を外す。そしてUSBケーブルを挿す。


<写真4>
ところが、このGPSで航空図をアップデートするには、なんと! GPS側に電池が入っていないと出来ない! だから、電池のフタが開いた中途半端な状態でUSBケーブルを挿す羽目になる。勿論電池はグラグラ。ひっくり返したら電池が落ちてしまう。日本のメーカーなら絶対にこういうデザインにはしないと思う。これ、設計会議ではどうやってこう決まったのだろうか? 誰かが「まあ、いいんじゃない? フタを開けたままでもさー、最悪でも指で電池を押さえればいいじゃん」って言ったんだろうなー。


当コラムにコメントがある場合はこちらまで

4月20日(火)サンノゼは雨
「新免許証」
先月の9日に合格した計器飛行証明の正式な免許証が郵送されてきた。「2か月くらいはかかるよー」と言われていたので、意外と早かったとびっくり! 先週の金曜日の「ライト兄弟」という題名の当コラムにも書いた通り、アメリカのパイロット免許証はライト兄弟へ最大の敬意を払っている。そのため、表にはライト兄弟の1903年12月17日の初フライトの時の写真、そして先日も紹介した通り、裏にはライト兄弟の二人の顔写真が印刷されている。さて、先週の金曜日にお見せした筆者の古い免許証と、今日送られてきた新しい免許証の唯一の違いは免許証の裏に印刷されている文字にある。

以前の免許証には・・・ 「AIRPLANE SINGLE ENGINE LAND」と書かれていた。
そして今回の免許証には・・・ 「AIRPLANE SINGLE ENGINE LAND; INSTRUMENT AIRPLANE」と書かれている。

日本語に直すと、「固定翼・単発エンジン・陸上・計器証明」というわけだ。これを逆の言い方で表すと、「回転翼(ヘリコプター)ではない・双発エンジンではない・水上飛行機ではない・有視界飛行ではない」という意味。すなわち筆者は、理論上は「陸上から離陸し陸上に着陸する単発エンジンの固定翼の飛行機」であれば操縦できるということなのである。(「機種変更」するのは実際はそんなに簡単ではないけれど・・・)



当コラムにコメントがある場合はこちらまで


4月19日(月)サンノゼは晴れ
「2010年第3ラウンド」
最高気温26度、湿度40%、快晴、無風。完璧なゴルフ日和だ。サンノゼの春、そこらじゅうをウサギとプレーリードッグが大忙しで走り回っている。おい、ウサギ! ボールに触るなよ!

今年初めての半袖短パンでのゴルフ。直射日光にあたると肌が「ジューッ」と音を立てそうなほど暑い。カリフォルニアの夏はもうすぐだ。そんな中、いきなりダブルボギーでのスタート。でも2番ホールですぐにパーを取り返してこのまま勢いに乗るかと思ったら、今回もショートアイアンが不調。ったく、イライラするなー! でも前半はパットに救われてなんとか45で終了。後半の10番ホール、またパーを取ってニコニコ顔で11番に行ったら、512ヤードのパー5でトリプルボギー! あちゃー! なぜかって? 打ったボールが木の中に入ってしまい落ちてこなかったのである! 

というわけで、今回のスコアは「45 + 49 = 94」、2010年、3ラウンドを終わった時点での平均スコアは「96.00」・・・ ちなみに、筆者はこの「94」というスコアが一番多い。前回も「94」、今回も「94」、昨年は一年間を通じて29回ゴルフをやり、その時の平均スコアが「93.72」・・・ だから本当に「94」が実力なのである。下手だなー。



当コラムにコメントがある場合はこちらまで

4月18日(日)
4月17日(土)
週末は休欄。

4月16日(金)サンノゼは晴れ
「先人たちの勇気」
今更ながら、ライト兄弟に関する本を読んだ。三樹書房から出版されている「ライト兄弟 大空への夢を実現した兄弟の物語」である。いろいろな反論はあるものの、基本的にはこのライト兄弟が、1903年12月17日に世界で初めて動力による有人飛行に成功したとされている。そしてアメリカ航空界におけるライト兄弟の地位は絶対的なものであり、筆者のパイロットライセンスの裏にはライト兄弟の顔が印刷されているほどである。右が兄の「ウィルバー」、そして左が弟の「オーヴィル」だ。ちなみに、日本語で「ライト兄弟」と書いてしまうと、多くの日本人が「Right」か「Light」を想像すると思うのだが、英語で書くと「Wright」である。だから発音すると「ゥライト」に近くなる。ご注意を。

さて、ほとんどの人が世界で初めて動力による有人飛行に成功したのはライト兄弟であると知っている。しかしそれでは、日本人として初めて動力による有人飛行に成功した人は? これを知っていたらあなたはかなりの歴史マニアか飛行機オタクだ! 正解は、徳川好敏または日野熊蔵だ。なぜ「または」という言葉を使うかというと、日本で最初に飛んだのは「本当は」日野だったようである。しかし、清水徳川家の出身であった好敏に花を持たせようとした軍が、好敏よりも4日も早く飛行に成功していた日野の記録を非公式とし、1910年12月19日の徳川好敏の飛行を日本最初の飛行としたのである。今からちょうど100年前の話だ。

そしてその飛行場の場所は? それは渋谷区にある代々木公園なのである。今でもそこには徳川と日野のブロンズ像があり、日本人初飛行の際の滑走スタート地点を示すブロックがある。日本人有人飛行100周年の今年、そこに行って先人たちの偉大なる勇気に敬意を払おうと思う。



当コラムにコメントがある場合はこちらまで

4月15日(木)サンノゼは晴れ
「散財レポート(オキシメーター編)」
ほとんどの人のリアクションが「うん? オキシメーターってなんじゃ?」だと思う。これは、経皮的動脈血酸素緩和度(SpO2)をモニターする機械だ。医学的に細かい話をし始めるときりがないのだが、一般の人のために簡単に言うとこれは血液内の酸素の量を示す機械なのである。ご存じの通り、登山や飛行機で高い所に行くと人間は酸欠状態に陥る。その酸欠状態をいち早く教えてくれるのがこのオキシメーターなのだ。二枚目の写真のように指を挟んで計測するのだが、この写真が何を表しているかというと、現在の筆者の脈拍数は「57/分」、そしてSpO2が「98%」という意味だ。筆者がこの文章を書いているサンノゼという町の海抜は約40メートル、すなわち海面とほぼ同じ高さである。このような場所だと酸素は豊富にある。だからSpO2も「98%」、しかしこれが富士山の頂上まで登ってみると、個人差はあるものの、だいたい「85%」くらいまで落ちてしまう。これが登山だと高山病となり、飛行機の中だとパイロットの思考が著しく鈍る。それを警告するためにこのオキシメーターが必要になるのだ。

筆者の飛行機の機内は与圧されていない。その反対に、旅客機は与圧されており、一般的には0.8気圧程度に機内が保たれている。だから与圧されていない機内では特にこのオキシメーターが重要になってくるのである。パイロットの一般的なルールは、「普段生活している場所のSpO2から10%下がったら酸素マスクを」だ。だから筆者の場合は「88%」で酸素マスクだ! ちなみに法律的には、与圧されていない飛行機が14000フィート(4600メートル)以上を飛ぶ場合には常に酸素マスクが必要となる。



当コラムにコメントがある場合はこちらまで

4月14日(水)サンノゼは晴れ
「漫画から学ぶこと」
びっくりするほどビジネスに役立つ漫画がある。それは「エンゼルバンク」だ。長谷川京子が主役を演じたテレビ朝日のドラマとしても有名だが、原作は実は漫画なのである。ストーリーはというと、転職代理人(いわゆる「ヘッドハンター」)の仕事をしている「井野真々子」という主人公が、クライアントの転職の手伝いをしていく中で自分も成長していくというものだ。現在は第11巻が最新なのだが、特に過去5巻ほど、ビジネスに役立つ内容が非常に増えてきている。

第10巻
「人は命令では動かない!」・・・ うーん、深い。確かに、人は「不適切な人」からの命令では動かない。そして人は「肩書に頼った」命令でも動かない。社長という肩書を持っていても全く人を動かせない人もいるし、ヒラ社員なのに人が自然についてくる人もいる。この東西奔放では過去に何度もこれを「リーダーのオーラ」と呼んでしまっているが、いまだにその「オーラ」とは何なのかが自分自身でも解明できていない。ただ、この「人を動かす」という才能はほとんどの場合が生まれつきのもので、あとで覚えようとしてもなかなか出来ないことが多いような気がする。

第11巻
「ビジネスの本質は伝言ゲームなんです! 始めの人から終わりまで同じメッセージが伝わるように努力をするのが伝言ゲーム。ところがたいていの場合途中で言葉が入れ替わってメッセージが変化する。会社でも同じことが起きている」・・・ う〜ん、ますます深い。これは筆者にも反省するところが多い。ちゃんと自分のメッセージを発信しているのだろうか? そしてその発信したメッセージは正確に社内の隅々まで行き届いているのだろうか?

「エンゼルバンク」、巷で売れている下手なビジネス書よりもはるかに為になりまた考えさせられることが多い。



当コラムにコメントがある場合はこちらまで

4月13日(火)サンノゼは晴れ
「散財レポート(iPod編)」
昨日の散財レポートは「iPad編」、今日は「iPod編」である。筆者の飛行機は、自分のiPodを接続して飛行中に音楽を聴くことが出来るようになっている。そこで、アップルストア限定モデルの「iPod shuffle ステンレススチール仕様 4GB」を購入して、飛行中にテンションを上げるために特にアップビートな音楽だけを150曲選曲! そして計器飛行証明免許合格を記念して「Cirrus SR22 March 9, 2010」と刻印してみた。メインテーマは勿論この曲「Highway to the Danger Zone」だ!



当コラムにコメントがある場合はこちらまで

4月12日(月)サンノゼは雨
「散財レポート(iPad編)」
新しい物好きとしては絶対に手を出してしまいそうだったiPad、やっぱり手を出してしまった。今回購入したのは「iPad 64GB WiFi only」版だ。買うにあたってはいろいろと迷ったのだが、まずは、これを使ってiTunes Storeで買った映画やテレビ番組を機内で見る可能性が高いので64GBは必要だと判断した。それに加えて、アメリカではこういうデバイスを外で使うことはあまりないので、無線LAN対応のみで十分と思ったのである。日本にいるときはEMOBILEの「pocket Wifi」でつなげばいい。

手に取ってみての第一印象は、思ったよりも小さいということ。これなら比較的気軽に使える。それ以外のプラスの感想。

1. 動作が快適でサクサク感あり。全くストレスを感じることがない。
2. 意外や意外! 内蔵スピーカーが素晴らしくて、これをこのまま部屋に置いて音楽を鑑賞出来るほど。
3. 液晶が非常に明るくて綺麗。写真も映える。
4. 思ったよりも指紋が付かない。アンチ指紋の筆者としては大歓迎。
5. アップルの製品としては奇跡と思えるほど電池が長持ちする。

次にマイナスの感想。

1. やっぱり持ちにくい。ケースかスタンドが欲しくなる。
2. WiFiの感度がiPhoneよりは低いような気がする。アクセスポイントから離れると弱い。

というように、ほとんどマイナスの感想がないほどの完璧なデバイス! これ、売れるなー。



当コラムにコメントがある場合はこちらまで

4月11日(日)
4月10日(土)
週末は休欄。

4月9日(金)サンノゼは晴れ
「JAL002 NRT→SFO」
JAL002便は定刻に成田空港を離陸して北米大陸へ。今週からはまた飛行機に乗りまくろうと思っていたのに、筆者のパイロットクラブの整備から連絡がありマフラーに問題があるので来週の水曜日まで筆者の飛行機は入院とのこと。そういうことは早く言ってくれ! そう思っていたら、数週間前に注文していたiPadが届いていたので、今週末はiPadで遊ぶか〜・・・

 


当コラムにコメントがある場合はこちらまで

4月8日(木)東京は晴れ
「散財レポート(本マグロ用リール編)」
ご存じの通り、一般的に食べるマグロとしては、本マグロ(黒マグロ)、メバチマグロ、キハダマグロ、そしてビンチョウマグロの4種類がいる。その中で、筆者が釣りのターゲットとしているのはキハダマグロ。これはなぜかというと、キハダマグロは釣り師の間では別名「ファイティング・キハダ」と呼ばれており、かかった瞬間に一番ファイト(抵抗)をするので釣る者はそのファイトに魅了されてキハダマグロを狙うのである。しかし、メバチマグロ、キハダマグロ、そしてビンチョウマグロとは別世界にいるのが本マグロだ。本マグロというのは素人が手を出せるほど甘いターゲットではなく、あまりにも相手が偉大であるがゆえに基本的にはアマチュア釣りのターゲットとはならない。キハダマグロは最大でも90キロ前後、でも本マグロには300キロを超えるものさえもいるからである。そんな本マグロの産地としては青森県の大間や山口県の見島等が有名だ。

ところが、以前にもこの東西奔放では紹介した通り、なぜか、5月中旬から6月中旬にかけて沖縄近海に300キロを超える本マグロが出没する。それは黒潮に乗って北上してきて、ちょうど宮古島の沖合を抜けて久米島近海に来るのである。産卵のために北上してくるというのが定説だが、誰も本当の理由は分からない。分かっているのは、その短い期間だけ、沖縄でも巨大本マグロが狙えるということだ。そして2008年、久米島では314キロの黒マグロが釣り師によって釣りあげられている。

さて、私、テルイコウキ、従来のキハダマグロに加えて今年からは本マグロの世界へ参入する! 宮古島の船長と電話で何度も相談した結果、本マグロを狙うなら5月末がいいとのこと。そして本マグロ用に電動リールを購入。ダイワの「Marine Power 3000」だ! 巻いた糸はPEライン20号を1000メートル。「最低でも1200メートルはないと切られるよ!」という船長の脅しを無視して長さよりも太さを優先した。12号の糸を巻けば1400メートルまで巻くことが出来るのだが、でも万が一大物がかかったときに20号以下ではどうしても不安なのである。

これから10年の間に、このリールで一本だけでもいいので300キロを超える本マグロを釣りたい。先は長い、でもこれは沖縄の青い海に広がる壮大なロマンなのである。



当コラムにコメントがある場合はこちらまで

4月7日(水)宇都宮は雨
「餃子の街へ」
仕事で栃木県の宇都宮へ! 漫才の「U字工事」があまりにも栃木県の自虐ギャグを売り物にしているので、どれほどの田舎かと思っていたら、全〜然! 宇都宮、都会じゃないか! しかも東京駅から新幹線でたったの50分、こりゃ、通勤圏内だ。そして新幹線を降りてみると、そこいらに「餃子」の文字が・・・ 宇都宮は、満州からの帰国者が多くいたので餃子が広まったというのをテレビで見たことがあったのだが、今ではそれが町興しになっている。宇都宮駅の改札を出るとすぐに「宇都宮餃子館」というものがあり、まあせっかく宇都宮まで来たので食べてみようということになり、ランチは餃子の「シングル」ランチをオーダー。餃子を「シングル」か「ダブル」で注文するというのは初めての経験だ。ちなみに、「シングル」だと5個、「ダブル」だと10個。しかも、会議を備えている人たちのためにニンニク抜きあり!



当コラムにコメントがある場合はこちらまで


4月6日(火)東京は晴れ
「ほほ、かま、脳天、赤身」
この季節は、アメリカの照井家(実家)ではマグロの在庫が少なくなる季節だ。そこで今年もマグロを「まぐろ一筋 黒門市場 魚丸」から購入! 今年は珍しい部位を買おうと思い、「ほほ、かま、脳天、赤身」の4種類をゲット。というわけで、今週の木曜日、このマグロたちが太平洋を渡る!



当コラムにコメントがある場合はこちらまで

4月5日(月)東京は小雨
「2010年第2ラウンド」
過去三ヶ月間、飛行機の訓練であまりにも忙しかったので完全に疎遠になっていたゴルフ。そこで週末は成田フェアフィールドゴルフクラブへ! 成田フェアフィールドと言えば、成田空港の離着陸便が間近に見えることが売りのコースだ! ← (嘘言え! それは飛行機オタクだけだろ!) だから筆者のイメージでは、「春うらら、ポカポカ陽気の中で、背後には豪快な飛行機の写真、手前には咲き乱れる桜の花」という日曜日のはずだったのである。ところが、当日の気温は10度。それに加えて北風が激しく吹いており、体感気温はたぶん6度前後。こんなに暑がりの筆者なのに、ゴルフ場が提供してくれたカイロを二個持ちガタガタと震えながらゴルフをする始末。ゴルフカートも完全に「グリーンハウス」状態。前後のビニールを全部閉じてコトコトとコース内を進む。さむ〜っ! こんなに寒い4月のゴルフはちょっと記憶にない。最近の関東地方の気候、どうしてしまったのだろうか? 

というわけで、今回のスコアは「46 + 48 = 94」、2010年、2ラウンド終わった時点での平均スコアは「97.00」・・・ (← 今年はこのように表記することにする)



当コラムにコメントがある場合はこちらまで

4月4日(日)
4月3日(土)
週末は休欄。

4月2日(金)東京は曇り
「ボクシングに完敗!」
日本に滞在中は、週に二回、麻布十番のジムに通っている。50分のマンツーマントレーニングの筋トレをやった後に、残りの10分をストレッチに使うのが定番だ。ところが今日、「テルイさん、ボクシングのミット打ちを有酸素運動としてやってみますか?」と言われて、自信満々に「やるやる!」と手を挙げた。ご存知の通り、筆者は空手の有段者で空手の道場にも週に二回通っている。だからミット打ちなんて簡単だと思ったのである。「はい、ジャブ、ジャブ!」というインストラクターの声と共に、筆者がミットを打つ「バチン、バチン!」という音がジム中に響く。「さすが空手をやっているだけありますねー、こんなパンチ、普通の人では見たことがないですよ」とちょっとおだてられて、他のインストラクターからも「テルイさん、今度は黒帯を持ってきてもいいですよ〜」なんてからかわれてちょっといい気分。

「はい、ジャブ、ジャブ!」を10回やって、その次は「ジャブ、ジャブ、ストレート!」を10回。少し休んで、今度は「ジャブ、ジャブ、ストレート、フック!」と言われて、「ジャブ、ジャブ、ストレート、ストレート、フック!」と続き、「ジャブ、ジャブ、ストレート、ストレート、ジャブ、ストレート、フック、ストレート!」・・・ これを全部10回ずつ。 

これを10分やったら死ぬ。こんな短時間でこんなに動けないほどグロッキーになったのは久しぶり。空手の拳には遊びがあるが、ボクシングの連続パンチには遊びが全くない。空手家のみなさん、ボクシングってすごいっす・・・ 完敗! でも、いつか絶対にこの10分間を平気で続けられるようになってやると誓ってジムを後にしたのである。

当コラムにコメントがある場合はこちらまで


4月1日(木)東京は強風
「だって日本人だもん」
毎年毎年、この季節になると日本中が「さくら、サクラ、桜、Sakura!」と騒ぎ始める。今までは、日本人はなんでこんなに桜「狂」奏曲に踊るのかなと不思議な気持ちで桜劇場を眺めていた。ところが今日、アメリカからの出張者二人と寿司を食べている時に、そのうちの一人が「前回ここに来た時とは全然違う魚があるんだね」と言った。だから、「そんなのは当たり前だよ、だって前回来た時は秋だったでしょう? だからあの時はSanma。サンマは秋刀魚と書いて英語ではautumn fishだよ。そして今は春だからKasugo、カスゴは春子と書いて英語ではspring child」と自信満々に説明した。そしてふと想った、日本人はそれほど季節を大切にするから桜を愛でるんだと。

今週末、一眼レフを持って桜を撮りに行ってみようかな。だって日本人だもん。産まれて初めて桜に興味を持った44歳の春なのである。それをアメリカ人に教えられるとは、拙者、不覚じゃ。



当コラムにコメントがある場合はこちらまで